旅行先での出来事。
やっと見つけて入ったうどん屋さん。
どこも長蛇の列だったので、やっと昼食にありつけるとホッと一息。
1歳の我が子も大好きなうどんを食べれるとご機嫌だった。
そんな矢先、50代くらいのオジサン&オバサン集団が来店。
超満員の店。しかも15人以上の集団で来店しているにも関わらず、
席がばらばらになると大声で文句を言っている。
何だか嫌だな~と思ったら、
今度は席につくなり、タバコをスパスパ。
隣の席に座っていた私たちは、子どものために即、空いた席へ移動した。
店は禁煙のハズ。
お店の人が「ランチタイムは小さい子供が多いので禁煙となっております」と注意するにも関わらず、
窓を開けて吸い続ける集団。
隠れて吸っていても、普段タバコを吸わない者にとってはすぐ分かるもの。
そういえば、私の小さい頃は、どこも喫煙OKだった。
子どもがいようがお構いなし。みんなどこでもスパスパ吸っていた気がする。
それが当たり前だった。
だからか、席も離れたことだし、さほど気にも留めていなかった私・・・
しかしダンナサマは頭から湯気が出るほど怒っていた。
まだ食べているうどんを持ちかえって外で食べようという。
小さい子どもがいるのに、大の大人が平気でタバコを吸うなど、人間として恥ずかしい。
子どもに害になるのは分かっているハズなの、彼らは日本の恥だと言わんばかりの勢い。
先ほどまでの笑顔は消え失せ、
私まで恐ろしくなるような怒りに包まれた顔だった。
残っていたうどんを、急いですすって、そそくさと店を後にした。
ダンナサマの怒りはその後夕食時まで続いた。
長かった・・・
インドでタバコを吸っている人は多い。
アジア開発銀行(ADB)によると、インド国内の喫煙者数は男性4,450万人、女性326万人なのだそうだ。
人口が多いとは言え、インドはタバコの生産も消費もトップクラスなのである。
しかし、私が知る限り、暗黙の喫煙マナーのようなものがある。
まず、子どもの前では害になるので、決して吸わない。
また、両親の前、目上の人の前で吸うのは失礼にあたる。
インドの実家でも、お父さんは決して子どもの前でも私の前でも吸うことはない。
ちょっと出てくると言って、吸い終わったら何事もなかったように帰宅する。
また、匂いを消してから帰ってくるのか、タバコの匂いがした事がない。
弟も同じ。一日に何本も吸っているはずだが、今まで吸っている現場を見たことがないし、
タバコの匂いがしたこともない。
2人が来日した際は、まず父親が買い物へ行って来ると出かけ、
その後、弟はインドの友達に公衆電話から電話すると行って出かけて行く。
どちらもタバコを吸うのが目的なのだが。
そういえば、インド滞在中も、噛みタバコを噛む人は見かけたものの
普段の生活でタバコをスパスパ吸っている人は見かけたことがない。
考えてみれば、煙も匂いも感じたことがない。
そんな、暗黙のマナーが守られているインドで育ったダンナサマにとって、
小さな子どもがいる前での喫煙、食事中の喫煙などは、問題外なのであろう。
うどん屋のオジサンたちはマナーを破る例外なケースであるものの、
タバコが周りの人に及ぼす害を認識し、
子どもの健康を考える気持ち、周りの人に配慮する気持ちは
喫煙者も禁煙者も常に持っていて欲しいものだ。
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