インド式子育て IV 子供に対する理解


ある週末、ファミリーで外出した時のこと。

電車に乗ると、いつものように横に座っている人をじーっと見ている我が子。

インド人サイズの目で瞬きせずに凝視。

横に座ったおじさんは、さすがに気になっている様子。

でもこちらを見ることもせず、気がつかないフリを続けていた。

 

また、子供の足が隣の人にあたってしまうことも。

「すみません」と謝ると、

こちらを見ずに、「いえいえ」と遠慮がちにいう女性。

それ以上はコミュニケーションをとりたくないのが伝わってくる。

 

どちらも日本ではよくある光景。

しかし、ダンナサマ曰く、インドではありえない光景。

赤ちゃんが見ているのに無視!?

親とだけ話して赤ちゃんに話しかけない!?

そんなの大人のすることじゃない!!!論外だ!

インドだったら、そんな大人がいたら周りの人が怒るよ。

日本人はみんな冷たいねと言わんばかりだった。

 

その時はふ~んと聞いていたのだが、インドに行って良くわかった。

空港の税関の人、セキュリティーの怖そうなおじさん、

レストランで隣に座ったファミリー、

お店のスタッフ・・・

とにかく会う人会う人みんなが笑顔であやしてくれるのである。

あやすだけでなく、「さあ、おいで」と奪い合うように抱っこ。

金物屋の前でダンナサマも待っている間も、

通りすがりの人達が、我が子を触っていく。

かわいいわね、という意味を込めて

ほっぺを触ったり、足を握り締めたり。

日本では考えられない程、見知らぬ人々に触られ抱っこされた。

時にはありがたいのだが、

時にはうざったくもあり、子供は大泣きで迷惑だったりもする。

だが、みんなが子供に興味をもって、

優しい眼差しで接してくれるのは確かである。

 

日本と比べ、子供に対して社会が寛容なのだろうか。

周囲が大らかに優しく見守ってくれている。

 

そういえばこんなこともあった。

日本でレストランに入ると、

大声で騒ぎ出す我が子に周りの目を気にしてタジタジの私。

そんな私を見て、ダンナサマが一言。

「どうしてビクビクするの?赤ちゃんなんだから仕方ないよ。

静かに座ってる方がおかしい。大声で泣いたって赤ちゃんなんだから当たり前でしょ。」

確かにそうなのだが、やはり周りの人々に迷惑が・・・

と考えるのが日本人。

うるさいな~という無言の圧力を感じるのである。

でも、インドではそんなこといちいち気にしないのだそうだ。

赤ちゃんは騒いで当たり前。それを周りも理解してくれる。

だから、赤ちゃんの騒ぎ声が聞こえても誰も気にしないというのだ。

確かに隣の席の人も一緒にあやしてくれるのだから、

ビクビクして周囲の目を気にする必要もないのだろう。

 

とにかく誰もが子供に慣れている。

子供のいない男性だって、じゃあ僕が子供を見ててあげるよ、と

私が食べている間、抱っこしてあやしてくれるのだから。

きっと一昔前の日本もそうだったのだろう。

両親だけでなく、親類、そして周りのみんなが一緒に育ててくれる、

そんな環境が残っているのだろう。

Share

Leave a comment

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です